9月から10月始めにかけてオーダーいただいていたオーディオラックとサイドボードを作りました。完成までの様子をご紹介します。
最初に材料の栗の木を木取りします。必要な材料を無駄が出ないよう選んでカットします。
製材してはぎ合わせます。今回本体の主材は天板を除いて2枚接ぎで作りました。木の収縮を受けにくいよう木オモテと木ウラを互い違いに合わせています。接ぎ合せでは接着剤はピーアイボンドを使用しています。このボンドは水に強く、発泡性で接着層が目立ちにくいです。
接着した時にはみ出たノリを鉋で落としています。ノミでやった方が手っ取り早いですが逆目が出ると後々面倒なので僕は鉋で取っています。
木栓を入れる穴開け加工をしています。仕口の加工もしていきます。
箱物を作るときは、板の反りが出る前に、製材してから組み立てまでを一気に作ります。
主なパーツが出来ました。
夜になってしまいました。
天板は栗の一枚板です。木目に動きがあって、一枚板らしい雰囲気の物を選びました。
鉋がけの前に一度仮組みして様子を見ます。
オーディオラックの天板にはコードを中から出すためのキャップを取り付けました。穴を開けるだけでもいいですが、キャップを付けるだけで収まりがとても綺麗になります。
サイドーボードの本組みをしました。ここからは細かい作業が続きます。
棚板の製作。棚ダボで高さを調整できるようにしています。
引出しはスライドレールになっています。取っ手はブラックウォールナットの削り出しです。
扉の木取りに入りました。扉にはなるべく柾目の木を使います。柾目の方が意匠的に美しいためと、反りが出にくいからです。
扉のホゾ加工をしています。扉には2段ホゾを使います。框組みの扉です。
組み立て前にオイル塗装をしました。
組み立てて、ガラスとスライド蝶番を取り付けています。ガラスは3mmの透明なフロートガラスです。スライド蝶番は取り付け時の調整や取り外しも簡単で、動きも滑らかなのでオススメです。取っ手を取り付けたく無い時などは、プッシュオープン式のスライド蝶番もあります。
扉が出来たら最後に裏板を取り付けます。先に裏板を取り付けてしまうと引出しや扉を仕込む時に大変なので、後ろからも作業ができるよう裏板は最後に取り付けるのがいいでしょう。
完成したオーディオラック。
完成したサイドボード。
納品が楽しみです。
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